高見石小屋@長野
2019年6月23日(日)
前日に確認した日曜日の天気予報は朝から雨だった。
北八ツの苔の撮影には最高の天気じゃないか!暇だし!ついでに名物の揚げパン食べてくるか!と思い立ち、高見石小屋に向かった。
9時過ぎ頃に白駒池の駐車場(500円/日)に到着。空いている。駐車場のトイレ(50円)に入る。
9:30 まだ晴れている。
山の天気は変わりやすい。そのうち雨が降るだろうと、意気揚々と森へと入った。
最初は木道。
歩き始めてすぐに白駒池方面と麦草峠方面の分岐点がある。
7年位前に天狗岳に登った時、確か白駒池方面から行ったような気がしてそちらの方向に3分位進んだが、途中で引き返し、麦草方面へ向かった。
急遽思い立って来たので地図を持っていなかったし、一度来たことがあったので下調べもしていなかった(山屋にとってあるまじき行為)。
すぐに白駒の奥庭という開けた場所に出た。
7年前、こんな道通ったっけな?と思いながらもぐんぐん進む。
最初の分岐に麦草峠まで1.1kmと書かれていたので、間違っていたらすぐに引き返せば良いと思ってそのまま進んだ。
確か高見石小屋までは駐車場から1時間程だった。
再び森の中に入ると、木の上の方に「北八ヶ岳XCコース」という看板が付いている事に気付いた。
あんなに高い所に、なぜ?とその時は思ったが、どうやらXCとはクロスカントリーのことらしい。
クロカン用だから高い位置に看板があるのにも納得。
歩いていると出てくる苔の看板。
今回は苔目当てなのでありがたい。
苔をじっくり見ながら歩く。
フウリンゴケが生えていそうな倒木を見つけた。
木の根に生えている苔をまじまじと見る。
これがフウリンゴケなのか?全然違う。
木の説明看板もある。
あれはダケカンバの新緑だろうか?と思っていたら正解だった。
昔、山の師匠から標高1500mを境に、1500m以下ならシラカバ、1500m以上ならダケカンバだと教えてもらってから見分けがつくようになった。
麦草峠、まだかなぁと思っていたら10:00、開けた場所に着いた。
登山口から僅か30分程。
麦草ヒュッテがある。
ということは、あれが茶臼山と縞枯れ山だ。
ほう。
昔、真冬にピラタス蓼科からゴンドラに乗り、あの辺を歩いたなぁと思い出す。
分岐は丸山・高見石方面へ。
意図せずピークを踏んでしまうのか、私は。
天気予報で雷雨と言っていたので、ピークを踏まないように敢えて高見石小屋を選んだというのに・・・。
そして、曇っていてもなかなか雨が降らない。
上の方から声がして、年配のグループとすれ違った。
私の首から下げている剥き出しの一眼レフを見て、「あらまあ!転ばないように気を付けて」とご婦人が言った。
そうなんです、死んでも転べません。
良いケースが欲しいのだが、カメラのケースが高いからなかなか購入までに至らない。
そうこうしているうちに壊してしまうんじゃないかと思う。
今持っているカメラで唯一使えるのがこれしかないので仕方ない。
早くサクっと取り出し、サクっと撮影できる優秀なコンデジが欲しい。
獣の匂いがする時は立ち止まって見渡すと近くに穴倉がある。※この穴倉付近では匂わなかった。
丸山の森。
チシマシッポゴケを探しながらウロウロする。
これか?と思うのを発見できるまでかなりの時間を要した。
花の事はよくわからないが、オオバグサか?白い小さな花が咲いていた。
ずんずん歩いて行くと、狭いスペースに三角点があった。
これが丸山のピークなのか?
でも、山頂にありがちな標高など書かれた棒がない。
不思議に思いながらも数m通過。
何気なく後ろを振り返ると、ありました、丸山の棒が。
なぜに三角点の近くにないのだろうか?
麦草ヒュッテ方面から来た人にはわかりずらく、気付かない人もいるだろう。
私もたまたま後ろを振り返ったから気付いたけど、振り返らなければ気付かない場所にひっそりと建っていた。
でも、こうして画像を見たら棒の前にあるのは・・・三角点?
長いベンチがあるな。と思ったら木道だった。
雨が降ったら大きな水たまりになる場所なのだろう。
そういえば、雨は?
まだ降って来ない。
11:00 高見石小屋到着
早速名物の揚げパンを注文(400円)。4種類の味から2種類を選ぶことができる。
私はきなこと抹茶味。
ここまで1滴も水分を摂取していないので、コーヒーは頼まず持参した麦茶を飲む。
揚げパンは市販のロールパンにきなこをまぶしてあり、しっかりした甘味が強く美味しかった。
そんなに暑くなかったが結構汗をかいていたので、揚げパンができるまで上半身だけ着替えた。トイレは100円。
テン場を見ながら思った。乾いた土から、恐らく昨夜も大して雨は降らなかったはず・・・
ならばテン泊しても良かったかなと思ったが、いかんせん登山口から近すぎる。
しかし、気軽に自然の中に身を置くには丁度良い距離かもしれない。
揚げパンを食べながら空を見上げると薄曇り。
あの岩を登って行った所から白駒池が見えるのだが、今日はガスっていて無理だろう。
11:40 前回来たときに眺望は確認済だったので登らずに退散した。
高見の森。
コセイタカスギゴケはお馴染みの苔なのでわかりやすい。
個性高すぎ、高杉君。
12:10 白駒荘到着
白駒池は初めてきた。
白駒池の周遊をしていると、今まですれ違わなかったような軽装の観光客の人とすれ違う事が多くなってきた。
もののけの森付近ですれ違った20人ほどの団体様はクラブツーリズムのタグを付けていた。
雨が降っていればもっともののけ感が増していたと思うが、残念ながらまだ雨は降って来ない。
白駒の池キャンプ場
キャンプ場は2人のちびっこが追いかけっこをしていた。お父さんらしき人はテントの後かたずけをしていた。
何も買わないつもりだったので、入り口から中を見てみたら、お菓子やジュース、お土産、キャンプ用品などが売られていた。
甘酒を飲もうかなと思ったけど、いくらだったんだろう?
かわいい苔マル君のメニュー立て。私も欲しい。
12:30 登山口到着。
駐車場は大きな観光バスが3台停まっていてほぼ満車状態だった。
結局雨が降る事はなく、晴れと曇りの天気だった。
この天気だったら朝5時に出発して天狗岳登っとけば良かったなと、歩きながら思っていた。
普通の山行だったら・・・
晴れ女も良い事ばかりではないなと、ザックの中から一度も活躍することのなかったカッパを出してハンガーにかけながら思った。