佐野ラーメン「火山」@栃木県
年末年始の休みが終わった。
終わってみればあっという間だ。春休みも夏休みもGWも、いつだって長期休みは駆け足で過ぎていく。
結局休み前に計画していた京都のトレイルには行かず、ソロキャンもせず、韓国岳にも行かなかった。
1月1日 お正月休み5日目
元旦の午前中から準備を始め、さぁ、行こう!と重い腰を上げた所に妹家族がやってきた。
気付いたら無心で一緒になってカニをほじほじしていた。
甥っ子や姪っ子がほじほじに苦戦していたが、ここは弱肉強食の世界だ。
やさしい大人ならちびっこの為にほじほじして食べさせてあげるのだろうが、私は自分の為だけにカニをほじほじした。
気が済んだところで荷物を車に詰め込み始めたのが夕方の4時頃だった。
こんな時間に出発してもすぐに暗くなって泊まる所を探すのに苦戦するはずだ、出発は明日にしよう。
無理をしたくなかったので、明日の朝気分が良かったら出発することにした。
1月2日 お正月休み6日目
箱根駅伝のスタート時刻よりは早く起きた。
スタートの合図が鳴った時点ではまだ出発するかどうか悩んでいた。
しかし、旅に出ずに車に詰め込んだ荷物をまた定位置に戻すのも面倒臭い。
「よし!」と覚悟を決め、箱根駅伝を見入っている家族に「今から旅に出てきます。帰りはいつになるかわかりません。仕事があるので5日までには帰ります。」それだけ言って車に乗り込んだ。
昔、波乗りでよく訪れていた町だから地図もナビもないけどなんとかなると思った。
ひたすら下道で大洗を目指す。
恐らく今日中には着くだろう。
明日は海沿いを走りながら千葉方面へ向かって南下すればいい。
海の近くならキャンプ場もあるだろう。
順調に車を走らせ、栃木県に入った。
栃木県は通った事はあるが、観光をしたことがない。
佐野ICが近くなってきた頃、いきなり道路が渋滞し始めた。
何事かと思ったが、佐野にはアウトレットがあり、初売りを買い求める人達の渋滞だった。
アウトレットには何の興味もないので、トイレ休憩しつつ情報収集しようとコンビニに入った。
トイレも渋滞していたので入らず、佐野ラーメンの本をパラパラめくり、お昼も過ぎてるし、少し先にある小山という場所にある横濱家系ラーメン辻田家に向かう事にした。
え?!佐野ラーメンなのに横浜?家系でいいの?本当にそれでいいの?という気持ちもあったが、佐野市街に向かうのも面倒臭く、できればこれから向かう方向にある国道沿いにあって簡単に立ち寄ることができる店の中で一番心惹かれたのだ。
そして私は何より佐野ラーメンの特徴すら知らない。
駅近くの大きな交差点を右折し、辻田家に向かった。
駐車場には1台の車も停まっていない。
夜だけの営業だった。
がっくり肩を落とし、来る途中で見かけた石焼らーめん火山という店に行くことにした。
入る前に名前からして辛そうだけど、さっきのラーメン本に載ってなかったけど大丈夫だろうかと不安はあったが、腹が減っていたので入る事にした。
名前を書いてから30分位待っている間、雑誌コーナーに置いたあった愛読書である闇金ウシジマくんを1冊読み終えた。
カウンター席に通され、メニューを見たら全然辛そうじゃない。
お店のお姉さんにどれがオススメか聞いたら味噌ラーメンだというので素直に味噌ラーメンを注文した。
残りのスープにご飯を入れて食べるらしいが、結構な量なのでご飯は注文せず、ラーメン(¥820)の他に餃子3個(¥250)を頼んだ。
先に餃子が運ばれてきた。1個食べ終えようとする頃にラーメンがきた。
運ばれてきた石焼の器には麺と具と味噌が入っており、トレーには大きな砂時計も乗っている。
店員のお兄さんから手渡された紙を受け取る。
「今からスープを入れますので、熱々のスープが飛ばないように紙で防いでください」と言われ、焼肉みたいだなと思った。
じゅーっと石の器にスープが注がれ、アルミでできたタジン鍋の蓋みたいのを器に被せる。
砂時計(2分)が全て落ちたら器具を使って蓋を取り、鶏ガラスープを入れて下さいと言われる。
2分経ち、味噌を溶いていただきます。
美味しい。
熱々の石焼の器なのでラーメンがいつまでも温かい。しかし、麺は特別な製法で作ってあるので熱々でもいつまでも伸びにくい。しかもちゃんと麺とスープが絡まって良い味出してる。野菜たっぷり。
猫舌の私にはそこまで熱くなくてもいいような気もするが、食べるまでの行程もエンターテイメント性があり、面白かった。