キナバル山@ボルネオ島 4日目 登山①
消費税UPの為基本給が2%上がった。これっぽっち?
8%⇒10%なので2%なのだろうがどう考えても少ない。
今後は今以上に財布の紐をキュッと結んで日々の節約を心掛けなければ。
4月27日(土)
日本では今日からGWだったんだなと思ったのは数日経ってからだ。
ボルネオ島に来て以来、日本の事を1mmも思い出していなかった。
5時45分起床。
やはり目覚ましよりも早く起きてしまう。
昨夜寝る前は風邪っぽいような熱っぽいような気がしたが、起きた今もそんな気がしないでもない。昔から私は武者震いと知恵熱がセットみたいなところがある。
一昨日の夜にクーラーのガンガン効いた部屋で寝ていたので、風邪だったらまずいなと思って朝シャワーでは髪は洗わず体だけ洗った。今夜は山小屋泊だし、シャワーを浴びれる可能性は極めて低かったので、できれば髪も洗いたかった。
寝る前に大量に洗ってデロンギスチームの近くに干しておいた洗濯物は全てカラカラに乾いていた。
朝食は7時から。
昨日のチェックインの時点で7時に送迎車が来てくれることになっていたので外に出て待つ。
食欲がなかった時の為に日本食をちょこっと持ってきていたが、湧き出る食欲を抑えきれない位もりもり食べる事ができた。
夕食では無料ドリンクはお湯だけだったので、やはりインスタントコーヒーや砂糖を隠し持って来ていたが、朝食時はコーヒーや紅茶が無料で飲めるらしい。食事はビュッフェスタイル。
食後にミールクーポンをレストランのスタッフに渡し、ミール(無味の蒸チキン、蒸野菜(ニンジン、カリフラワー、じゃがいも)、小さいリンゴ、ソイジョイみたいなお菓子1個)と水の入った紙袋を受取る。中身はネットなどを調べればこれでもかぐらい出てくるのでだいたいわかっていた。
レストランを出ようとしたらオージーのステファニーがやってきた。
「今日はいよいよ登山だね!楽しみ!頑張ろう!」と言って励まし合って別れた。
部屋に戻って念のために風邪薬を飲んだりパッキングしたり準備体操をしたりホットレモンティーを飲んだ。
いざという時の為に日本からポカリの白い粉を持ってきていたので、LAKENの水筒に入れて水と調合した。後々体力が回復したのはポカリのおかげだったかもしれない。
山小屋ではカードは使えないかもしれないので、持ってきたクレカ4枚のうち1枚だけ登山に持っていくことにし、日本円とアメリカドルは甥っ子に買ったスパイダーマンのペンケースに隠し、スーツケースに入れた。
山小屋での物価は高いだろうからと、手元にある現地通貨は全て持って行った。
タクシーぼったくり事件があってから現金残高が心配で、毎夜毎夜現地通貨を数える癖がついてしまった。この時は約400RM~500RMはあっただろうか?過ぎてみると覚えていない。
水はLAKENに入っているポカリ750mlとミールと一緒に渡されたペットボトルの水500mlを1本持っていくことにした。いつもは日帰り登山で1500mlの水を持っていくが、少し少ないけど明日の分は山小屋でお高い水を買ったらいいやと思って、残りのペットボトルはスーツケースに入れた。
しかし、実際は山小屋でペットボトルの水さえ売り切れており、ペットボトルと言ったらまっ黄色のエナジーとリンクしかなかった。せめてあと1本は持っていったら良かったと思った。
ホテルからレセプションへの送迎者に乗り込む。途中で他のロッジにも寄った。ロッジの中から眠そうなステファニーが出てきた。ステファニーは現地ツアーで申し込んでいるので団体行動。「荷物多いね」とびっくりして言ったら、ポーターに預けるとのこと。
レセプションへ行ってスーツケースを預けた。RM12
ホテルのルームキーを返し、預けてあったデポジットRM50を受取る。現金が増える(実際には返ってきただけ)のはありがたい。
レセプションを出た外ではステファニーのツアーの人達が計りで荷物を計っていた。
レセプション隣の建物に行って首から下げるカードを受け取る。これが本日登山できる人の証明になるので、寝る時以外はだいたい首から下げていた。
同じ建物内でガイドさんと初対面。48歳のマーガレットという小柄な女性だった。男の人より女同士の方が何かと心強い。
マーガレットに連れていかれるままに、レセプションとガイドセンターの間にある小さな小屋に行って登山口までの往復バス運賃の支払い。自分とマーガレットの分を支払わなければならない。RM17×2名分
全て終えてマーガレットと一緒に登山口までのワゴンに乗り込む。
先に座っていた女性と会釈をする。
8:20登山口着。5分程で登山口のゲートに着いた。マーガレットが写真を撮ってくれた。ぬかっている道が多いらしく、ズボンは着ている1着のみ。雨が降ったら最悪なので念のためスパッツを装着。かわいいスパッツに憧れるが、今は赤のそれしか持っていないからしょうがない。
今回は一眼レフを持ってきており、大したケースも持っていないので写真撮影時にはいちいちザックを下ろして中からカメラを出さなければならない。分かってはいたが面倒臭い。でも、1か月後には甥っ子や姪っ子の運動会があるので、今ここで一眼レフを壊すわけにはいかなかった。
歩きながらマーガレットと話をする。
なんと7人も子供がいて、上の子が22歳(男)、下の子が7歳(男)らしい。女の子もいるって。肝っ玉母さんなんだね。
マーガレットは私より大きなザックを背負っていた。
ちょっと歩き始めただけなのにマーガレットがゴホゴホ咳をしている。
「大丈夫?」と聞けば「大丈夫」と答えるが、ちょっと熱もあるらしい。
日本の風邪薬では効かないだろうと思ったので、休憩の時に持っていた龍角散ダイレクトをあげた。日本から2本持ってきて1本は昨日の夜飲んでしまったので最後の1本だった。もっと持ってくれば良かった。説明の時に水なしで飲むというのを言い忘れてしまい、水と一緒に飲むマーガレット。薬じゃないよと言ったものの、説明不足だった。
また、朝食の時に出た個包装のはちみつを山小屋で食欲がない時に食べようと思って1個持ってきていたので、はちみつは喉にいいからと言ってマーガレットにあげた。
何か対策をすれば少し咳も治まっているようで良かったが、しばらくするとまた咳をしていた。
だいたい30分ごとに東屋がありトイレもあった。
毎回毎回通りかかれば必ずちょっとでも休み、マーガレットとクエン酸のタブレットやチョコレートや柿の種を食べた。今が乾季とはいえそれなりに蒸し暑く、汗をかいていたので一度もトイレには入らなかった。
東屋に出没するリス。
食べ物を何も持っていない指をすり合わせるようにすると、餌をもらえると思って寄ってくる。
初めて触れるリスの手の裏にびっくりして怖がってしまった。動きも早いし。
リスは果敢にも東屋にあるゴミ箱にダイブし、今夜のごちそうを咥えてはジャングルに行きを繰り返していた。
ヨーロピアン系のカップルの女の子がユニクロのウルトラライトダウンジャケットを持っていたので、私もそうだよ!と言って見せた。彼女は黒、私は緑。世界から愛されているユニクロ。
最後の東屋に着いた時、マーガレットが「休憩する?」と聞いてきた。休憩なしでも大丈夫と伝えると「先を急ごう」と言って空を指さした。
少し歩き始めるとちょっとだけ雨が降り始めた。カッパを着る程ではなく、すぐに止んで良かった。
12:55 ラバンラタロッジ到着。
人が少なくて静か。
ロッジに到着するとマーガレットがレセプションでルームキーを受取り、私に渡した。
「明日は2時に朝食だよ。3時にここで待ち合わせしよう!」と言って別れた。
ガイドの人達はホテルではない他の場所で眠るらしい。
2Fへ続く階段の踊り場。山小屋っぽい。
部屋は2階。
4人部屋のドミトリー。バスタオルが置かれている。シーツも綺麗で清潔。毛布が1枚。
毛布1枚では心もとなかったが、ダウンやフリースを着て、更にはホッカイロを貼って寝たので快眠できた。
まだ他の人は着いていない。私はベッドの下の段を確保。
混んでくる前に先にシャワーだ。
まだ電気が点いていないので、ヘッデンを持ってシャワールームに行くも、温水どころか水も出ない。ヘッデンも薄暗い。電池を交換してくるのを忘れていた。とても不便。でも、山プライスの電池はとてつもなく高いだろう。消えないことを祈りつつ、翌日も薄暗いヘッデンで頂上を目指した(結局電気が点いたのは15時になってからだった)。
シャワールームは水も出ないのでパウダーシートで体全体を拭いて着替えて出てきた。
Tシャツ1枚、長袖キャプリーン1枚、寝る時用の薄っぺらいズボン、下着の替えしか持ってきていないので他は全て室内で乾かす。タイツはもう1枚欲しかったが、値段が高いので諦めて1枚でやりくりした。
山小屋にはゴミを置いて行かないルールがあるので、パンツなどの下着類は捨てるつもりで持ってきたが麓まで降ろさなければならない。捨てる下着も乾かした。
することもなく暇だったので売店の値段チェック。
上から4番目。サバティーRM13だ。しかし、マグカップのホットウォーターがRM1.5
自分でティーパックを持参すればRM1.5でサバティーが飲める。
昔はお湯は無料だったみたいだが、今は有料。
ペットボトルの水は500mlがRM7、1.5LがRM14
この時は既に売り切れていたのだろうか?
マグカップのお湯を買ってサバティを飲んでいるとステファニーが到着した。
疲れているようだけど、まだまだ全然元気。
ステファニーとジョエルともう1人の女の子と一緒に1時間位ジェンガをしてまったりしていた。
夕食前に部屋に戻り、ちょっとうとうとしているとドアをノックする人が。
同室である男の子の1人が何か荷物を取りに来たらしい。大阪から来ている26~27歳で3人で来ているとのこと。「野郎ばっかりですみません・・・」と謝っていた。
部屋は女子部屋と思って疑わなかった私は下着などを干していて恥ずかしかったし、そちらの方が申し訳なかった。
その男の子が去り、慌てて下着をザックに閉まった。
ボルネオ島に来てから日本人に会うのは初めてだったので、日本語で話せるのが嬉しかった。
16:30 食堂で夕食。
ビュッフェスタイルで既に数人が並んでいた。
焼きそばみたいなのを食べたのは覚えているが、あとは何を食べたか覚えていない。
トレーを持って食堂を見渡し、空いている席に歩いて行った。
今朝、登山口の送迎車で隣に座った女性が1人で夕飯を食べていたので、了解を得て相席させてもらい、「Where are you from?」と聞いたら「from Japan」と言ったので、咄嗟に「me too!」と言ってしまった。
Kさんは福岡から1人で来たらしい。
お互い1人旅なので意気投合し、ボルネオ島に着いてからの事を色々話した(私はタクシーのぼったくり事件、Kさんはコタキナバルの空港から1人でタクシーに乗ってきたことなど)。
Kさんはペットボトルの水を4本持ってきたけど、登りで全部飲んだらしい。
それだけ熱帯での登山は汗をかく。
今回が初めての登山だと言っていた。少し頭痛がするらしく、高山病になりかけているっぽかった。
ザックが重たくてびっくりしたと言っていたので、夕飯を食べた後でザックの位置の調整の仕方をレクチャーし、眠ると高山病が酷くなるかもしれないから、もし頭痛が激しくなった時の為にと持ってきたロキソニンを2個渡した。
電気の点いた明るい洗面所で歯を磨いた。相変わらず蛇口からは水が出ない。大きな樽に水が入っていて、水桶で手を洗ったり顔を洗ったり。念のため持ってきたイソジンでうがいをした。100均で買った折り畳みのコップを持ってきて良かった。
部屋に戻り眠っていると同室のボーイズが帰ってきた。
今、外の雲海が凄いらしい。
ならばちょっと見てくるかと思い、外に出た。
手前の建物が私達が宿泊したラバンラタロッジ。
ついでに向かいのロッジも。
部屋に戻り、ボーイズと話をする。
3人は同じ会社の同期で、ボルネオ島の後はカンボジアとフィリピンに行くらしい。
18時半~19時頃には消灯。
ベッド脇のキャビネットの上にヘッデンを置いて眠った。
寒かったらLAKENの水筒に熱湯を入れて湯たんぽ代わりにと思って持ってきたが必要なかった。背中にカイロを貼り、ダウンを着て寝たら夜中に暑くてダウンを脱いだくらいだった。