ユーザー車検 当日
当日の主な流れ
1.受付
予約番号が必要。念のためIDとPWメモも持っていく。
2.継続検査申請書・自動車重量税納付書記入
陸運局に置いてある。見本を見ながら記入。鉛筆とボールペン、それぞれ記入する箇所によって違うので注意。
3.受付に必要書類を提出
書類を提出すると自動車検査票も併せて手渡される
4.印紙を購入し、申請書と納付書に貼る
金額がわからなくとも、書類を確認した受付の方がいくら必要か言ってくれる
5.車に乗り、検査場のレーンに並ぶ
6.車検
予め検査員の方にはユーザー車検初心者である旨を伝えておくとやさしい。
陸運局は自分で車検を通す人や業者さんなどが出入りしているようで、女子は私しかいなかった。
だからだろうか?
受付けの方も検査員も車検を受けに来ている人たちも、皆がちやほやしてくれる。
久しぶりのちやほやに気分良くしていられるのもこの時までだった。
検査の流れは、
- ワイパー、ウォッシャー液、ウィンカー、ハザードランプ等を言われるがままに動かす。
- 車体番号を確認するため、一旦車から降りる
- 排ガスの検査なのか、マフラーに針金みたいな物を挿すように指示される
- ライト確認(通常→下向き・ハイビーム→上向き)
- ゆっくりと40km/時までアクセルを踏んだりブレーキ踏んだりサイドブレーキを引くように指示される
- 車体下部の確認
- 合否判定
検査場に入る前に目視検査が行われる。
車体番号の確認の時、イケメンの検査員が運転席のシートを下げた途端、シート下からセブンコーヒーの紙コップが転がり出てきた。もちろん中身は空である。
よりによってこんな時に・・・というシチュエーションは年に2,3回はある。
検査は合理的に進められるが、やさしい検査員のおじさんの「はい、スピード上げて!停車ブレーキ踏んで!駐車ブレーキ!」という慌てさせるような掛け声にびっくりして頭の中が真っ白になり、駐車ブレーキと言われているのに停車ブレーキを踏んだりして「違う、違う!駐車ブレーキ!!」と責められ、ますますテンパる私。
ここでの停車ブレーキとはブレーキペダルの事であり、駐車ブレーキとはサイドブレーキのことである。
聞きなれない言葉に、余計に意識が朦朧としてきたところで検査が終了。
結果、ライトが不適合。
大丈夫。
一発で合格なんてもらえないと思っていたから朝一予約しておいたのだから・・・と、書類を持って近くにあるディーラーに向かった。
ディーラーは平日にも関わらずタイヤ交換の人達で溢れかえっていた。
ライトを調整(¥2,000)してもらい、陸運局に戻る。
2回目は不適合をくらったライトのみの検査で終わる。
これが終わったらいきなりステーキに寄って分厚い肉にかぶりつこう。
先程と同じように白い線からはみ出さないように車を車検場へと滑り込ませる。
結果、左ライト不適合。
日に二度の不適合をもらうと、自分の人生の烙印を押されたような気持になるものだ。
ディーラーで調整したもらったからそんなはずはないと食い下がってはみたが、機械で計っているので何とも・・・という返答。
「そんなわけあるか!」と言いたい気持ちをグッと堪え、再びディーラーの元に走った。
整備士のお兄さんは「もしかしたら走っている間にズレたのかもしれません」と言ったが、ここ(ディーラー)から目と鼻の先にある陸運局までの距離を知らないわけではなかろう。「んなわけあるか!」と心の中でツッコミをいれたが、んなわけあるらしい。ちょっと走っただけでライトの調整がズレるらしいのだ。
だから陸運局の目の前に”ライト調整承ります”と、でかでかと看板に書いてる業者がいるわけだ。
2度目のライト調整をしてもらって車検場に戻ってきたときには昼休みでシャッターは下りていた。
レーンには既に車が並んでいて、私は3台目だった。
約1時間待った。
胸がいっぱいで、とてもじゃないけど肉など食べていられなかったが、コンビニで買っておいたパンケーキは食べた。
シャッターが上がり、検査員がそれぞれの位置に着く。
本日3度目なので、検査員の方が「あれ?またダメだったの?」とは言わないが、憐みの目で私を見てくる(ような気がする)。
例のやさしい検査員のおじさんが私を慰めようと、「せっかくだし、なかなかこんな所に来れないから”ライト”ボタンを押させてあげるよ!」と言った。
「おじさん、私は1分1秒でも早く帰りたいし、今日は誕生日だからこれからアウトレットなんかも行きたいと思ってるんです。気持ちはありがたいけど・・・」とは言わず、車から降りて泣きそうな笑顔でおじさんに誘導されるがままに”ライト”ボタンを押した。
おじさん、ありがとう。
誕生日に素敵な思い出ができました。
そして私はいつになったらNOと言える大人になれるのでしょう?
”ライト”ボタンを自分で押したからなのか、おじさんの慰めのおかげなのか、3度目は無事に合格となった。
そして受付に戻り、車検証とフロントガラスに貼るシールを受取る。
”ライト”ボタンを押したことの自慢はまだ誰にもしていない。
今度甥っ子に「車検場の”ライト”ボタン押したことあるんだぜ~、いいだろ~。」と自慢したい。