明日は会社休みます。

仕事を続けながら休日に旅をするOLのブログです。

四阿山・根子岳・真田氏本城跡@群馬県・長野県

人のいなくなった山は荒れる。

新聞には今夏営業を取りやめた長野県の山小屋一覧が出ていた。f:id:amikic:20200602135608j:plain

営業をしたくても3密を避けられない山小屋で、今後どのように営業を継続していくか分岐に差し掛かっている。

ある日の新聞には感染防止に向けた山小屋の取り組みと登山者へのお願いも掲載されていた。

f:id:amikic:20200602135742j:plain

普段私達が通っている登山道の整備は山小屋の方が手入れをしてくださっている。そのおかげで台風などが通過して山が荒れても割とすぐに通れる状態になっている。

 

いつか雲の上の露天風呂に入ってみたいと思っていたあずまや高原ホテル。コロナの影響で経営を続けられず、そっと営業を終了していた。冬にはスノーシューなどでホテルの森を散策できるような穴場的なホテルだった。

今後、こちら側からの四阿山へのアクセスはどうなるだろうか?人の手が入らなければすぐに山は自然に近い状態になる。

人が増え過ぎて自然が破壊されるのは問題だが、山には昔から人が入ってそれなりに手を入れていた歴史もある。

 

2016年10月

日帰りで縦走できるお手軽な山に行きたいと思った。ピストンではなく、周回できればなお良い。

あずまや高原ホテルの駐車場に車を停めてまずは四阿山を目指し、続いて根子岳、菅平の牧場に下山し、天空の回廊コースという道を歩いて再びあずまやホテルに戻ってくるというルート。

f:id:amikic:20200602111057j:plain

登る前にホテルのトイレを借りる。

9:00 登山届を提出し、スタート。誰もいない。とにかく熊にだけは気を付けたい。

f:id:amikic:20200602105948j:plain

動物除けのフェンスを開けたら閉める。

f:id:amikic:20200602110136j:plain

牧場脇に出た

f:id:amikic:20200602110946j:plain

f:id:amikic:20200602111019j:plain

足元はぬかるんでいた。たまに牛の落とし物もある。よく反芻された緑色の「それ」を、残念ながら踏んでしまった人の足跡があった。2人なのか、1人で2回か・・・。

目線を遠くに向けると、菅平の山の麓に真田村が見える。真田丸の、あの真田だ。

f:id:amikic:20200602111345j:plain

牛もいる。赤い服を着てこなくて良かった。

f:id:amikic:20200602111559j:plain

紅葉はこれからが本番といったところ

f:id:amikic:20200602111701j:plain

標識などもあるので道も間違えない。

f:id:amikic:20200602111750j:plain

11:00 四阿山山頂に到着。

f:id:amikic:20200602124423j:plain

f:id:amikic:20200602111951j:plain

小さな山頂は人でごったがえし、眺望も皆無だったので写真だけ撮ってそのままスルー。

次の根子岳に急ぐ。ガスって幻想的な木の階段。行きつく先はあの世かもしれない。

f:id:amikic:20200602112029j:plain

分岐ではお昼を食べている人が多かった。

f:id:amikic:20200602124439j:plain

霧が晴れた。四阿山から根子岳へ行く途中の、皆がよく撮りがちな写真を私も撮った。

f:id:amikic:20200602112314j:plain

途中、怖い所が1か所あったが足元を見てやり過ごした。

あの場所で落ちる人もいるかもしれないし、いないかもしれない。

f:id:amikic:20200602112426j:plain

12:30 根子岳に到着。持ってきた猫の手ペンケースと記念撮影。これがやりたいがためにここに来たと言ってもいい。山頂には犬がいた。

f:id:amikic:20200602112643j:plain

f:id:amikic:20200602112837j:plain

山頂で小休憩し、寒かったのですぐに下山開始。まだまだ先は長い。猫の手も借りたい(言いたいだけ)

牧場管理事務所方面へ下る。

f:id:amikic:20200602112803j:plain

しつこいと言われようが、自分の気が済むまで何度でもやろう。

f:id:amikic:20200602112932j:plain

たんぽぽじゃない綿毛

f:id:amikic:20200602113049j:plain

ここで写真を撮っていたら年配の女性が登ってきた。年はオーバー80だと思う。

なぜか話しかけられて立ち話。昔はキリマンジャロやアイガーにも登ったことがあるという。病気をしてしばらく山から遠ざかっていたが、今日は行けるところまで行こうと思って登ってきたとか。山の大先輩だ。

 

好きだなと思う道を写真に撮ってしまう。

f:id:amikic:20200602113139j:plain

14:00 菅平牧場登山口到着。

靄の中に牛が!夢かな?

f:id:amikic:20200602113255j:plain

遠いから牛なのか馬なのかUMAなのかわからないけど、多分牛だろう。

f:id:amikic:20200602113427j:plain

 砂利道から歩いてきたおじさんに、どのような道だったか尋ねたらサイクリングコースのようだったという。話の流れで、これから天空の回廊コースを歩いてあずまや高原ホテルまで帰る旨を伝えたら送って行ってくれると言ったが、気持ちだけありがたく受け取って別れた。

料金所へ向かい、係のおじさんに天空の回廊コースについて聞いたら、それはトレランの大会でしか使っていない道だよ、と言われた。私は走るのは好きだが、トレランはやっていない。

天空の回廊コースを歩き始めてすぐにどんぐりが混じった熊の糞が落ちていた。

嫌だなぁと思いながらも進む。どうやって渡ったらいいかと思うような川を渡る。

更に進もうとした先の道はあきらかに手が入っていないような荒れた道だった。

他に道はない。進むのを躊躇い、そこから料金所まで引き返した。

往復1時間位だっただろうか?

料金所のおじさんは「あれ?」という顔をしていた。

私はおじさんに「道が荒れていて迷いそうだったので引き返して来ました」と泣き言を言った。タクシーを呼ぼうとしたが、「ここまで来るのに時間もお金もかかるから、知り合いに送ってってもらえるか聞いてみるよ」と言って知り合いに電話をかけてくださった。ありがたい・・・あのまま突き進んでいたら熊にかじられて終わったか、夜になって遭難していた。どっちみち終わりだ。

しゅんとしていたら、料金所を通る車の人が「あれ?」という顔をしていた。

牧場で会ったおじさんだった。サイクリングロードみたいな道だったよと教えてくれた人だった。

あれよあれよという間にそのおじさんに拾われ、私は無事に車を停めていたあずまや高原ホテルまで送ってもらうことができた(料金所のおじさんは知り合いの人にキャンセルの電話を入れてくれた)。

お礼を言ってお金を渡そうとしたが、最後まで「今度山で困っている人がいたら、その人の為に手助けしてあげて」と言って受け取らなかった。おじさんも、以前山で困っている時に助けられた時にそう言われたそうだ。

今回は自分の詰めの甘さが浮き彫りになった山行だった。色んな人に迷惑をかけてしまった。気軽に行ける山でも山は山。自分の不注意で大勢の人を巻き込んでしまうことがあるから気を付けたい。

 

帰りに真田氏本城跡に立ち寄った。

f:id:amikic:20200602114035j:plain

f:id:amikic:20200602114312j:plain

f:id:amikic:20200602114547j:plain

f:id:amikic:20200602114601j:plain

上田市の街並みも見える。

f:id:amikic:20200602113710j:plain

幸村もここから真田の村を見下ろしていたんだろうか?

f:id:amikic:20200602114357j:plain

f:id:amikic:20200602114457j:plain

もうすぐ冬がやってくる。

f:id:amikic:20200602124159j:plain

f:id:amikic:20200602124254j:plain

六文銭の賽銭。よく見たら薬もある。持病の薬だろうか?

f:id:amikic:20200602114053j:plain

 ベンチにも六文銭

f:id:amikic:20200602124330j:plain

トイレにも!

f:id:amikic:20200602124351j:plain